仕事が嫌になったからブロードウェイでミュージカル観てくる

映像業界経験のある事務職員。観劇への情熱だけが残っています。

名曲ピックアップ18夏:Haled's Song About Love(The Band's Visit)

今年の夏に観たミュージカルの中で、特に印象的だった曲について、詳しく紹介していきたいと思います。

1曲目はThe Band's Visitの「Haled's Song About Love」。playbillで動画が公開されています。

www.playbill.com

劇中で、アレクサンドリア警察音楽隊のナンパなトランペッターHaledが、地元の青年Papiに恋愛指南をする歌です。Haledは女性を口説く時にいつもチェット・ベイカーの真似をするのですが、この歌もチェット・ベイカー風。

「Not break the ice, you melt the ice(氷は割るんじゃないよ、溶かすんだよ)」の歌い出しから始まって、終始甘ーい雰囲気なのですが、Haledを演じるアリエル・スタッチェルの品の良さの賜物か、ベタベタしすぎず、奥手な若者への温かい眼差しに満ちた爽やかな仕上がりになっています。

観劇前からサントラで聴いて、いい曲だと思っていました。サントラを聴きすぎると、当日の舞台の感動が半減してしまう場合も多々あるのですが、この歌は生で聴く方が数倍良かったです。

(それにしても、こんな素敵な歌詞と曲を書くのはどんな人だろうと、作詞作曲のデイビッド・ヤズベックツイッターでチェックしてみたら、Fワードを多用して政治批判を行なっているおじさんでした。)

アリエル・スタッチェルはトニー賞でミュージカル部門助演男優賞を獲得。受賞スピーチの中で、彼は The Band's  Visitという作品が自分の人生に与えた変化について語っています。

www.nytimes.com


スピーチ概要:自分は長年中東の人間でないふりをしてきた。特に911の後はとても困難な時期だった。今までは(自分の出自を隠すために)色々な行事に両親を呼ぶことはしなかったが、今日は両親がここにいる。本当に信じられない。

自分と同じ人種の役を演じることができる日が来るなんて思いもしなかった。中東の多くの子ども達からも、この作品がいかに彼らに劇的な変化をもたらしたかというメッセージが届いている。

この受賞式を見ている全ての子ども達に言いたい。君の一番大きな障害が、君の人生の目的になりうると。

 

 

Haled's Song About Love

Haled's Song About Love

  • Ari’el Stachel & Etai Benson
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes