ジャージー・ボーイズ(神奈川県民ホール)
観劇日:2018年11月10日
劇場:神奈川県民ホール
2019年ロンドン上演の「バイオレット」の紹介記事で、イギリスの演出家が日本版ジャージーボーイズを高く評価していたので、チケットを取ってみました。演出は故蜷川幸雄氏の弟子である藤田俊太郎氏。9月末の台風で中止になった分の振替公演だったようです。
【あらすじ】
1950年代のニュージャージー。トミー・デヴィートは独特な高音の美声を持つフランキーをバンドに誘う。メンバーの入れ替わり、バンド名の変更などを経て、トミー、フランキー、ボブ・ゴーディオ、ニック・マッシのカルテット「フォー・シーズンズ」が誕生。彼らの歌はヒットし、一世を風靡する。しかしメンバー間に互いに対する不満が出始め、トミーの借金が発覚したことで、その分裂は決定的なものとなり…。
【以下、ネタバレありの感想】
トミーの借金を肩代わりして歌い続けるフランキーが健気で、特に後半は感情移入して観ました。イタリア系の人は情に厚いんですね。
1番のハイライトは、やはり「君の瞳に恋してる(Can't take my eyes off you)」。なかなかレコーディングをさせてもらえなかったこの曲、満を持しての演奏シーンでしたが、これは聴けてよかった。ミラーボールも華やかで、テンションが上がりました。
メンバーの中ではちょっと引いたところからグループを支えるボブ・ゴーディオがお気に入り。前半ほとんど喋らないで、10年経ってトミーと同室のホテル暮らしの不満を吐き出すニックも良かった。
前半は色々とムラがあって、のれなかったのが残念でした。ウィキペディアによると、春夏秋冬の4部構成だったようですが、あまり季節感はなくて、言われないとわかりませんでした。話の流れは把握したので、機会があれば海外でも観てみたいと思います。
ちなみに、フランキー・ヴァリ本人の「Can't take my eyes off you」をyotubeで聴いてみたところ、ゆっくり目のテンポで、丸みを帯びた優しい声でした。この歌の背景にあんなこと、こんなことがあったのだなと思うと、感慨深いものがありました。
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