仕事が嫌になったからブロードウェイでミュージカル観てくる

Nothing is as beautiful as something that you don’t expect.

NTLive「スカイライト」

観劇日:2018年8月3日
映画館:池袋シネリーブル
ナショナルシアターライブでの鑑賞。
実は3回目ですが、濃密な言葉の応酬で何回観ても新しい発見があります。最後はしみじみと幸せな気持ちになる作品です。2015年トニー賞リバイバル演劇作品賞を受賞。

【あらすじ】ロンドンの外れで教師をしているキーラのアパートを、元不倫相手のトムが3年ぶりに訪ねてくる。最初は当たり障りのない話をしている2人だったが…。
【感想】少し息子が出てきますがほとんど2人芝居。デヴィッド・ヘアの脚本が秀逸です。2人の心の距離が縮まったり離れたりを繰り返す中、徐々に否定できない価値観のずれが明らかになっていきます。でも互いへのあたたかな想いが最後まで垣間見えるのが切ない。
キャリー・マリガンは本当にはまり役。自立心の強い女性の役ですが、時折見せる慈しみに満ちた笑顔がたまりません。
対するビル・ナイはちょっと年齢が上過ぎるかなとは思いましたが、彼にしか出せない可愛さと包容力を醸し出していました(セリフだけ見るといけすかないオヤジなのに、ビル・ナイだとゆるせてしまう不思議)。
社会派な内容が続くところで、料理ネタでほっと一息させられたり、緩急がお見事です。最後、キーラがナプキンの匂いをかぐシーンに万感の思いがこめられていて、じんときます。舞台美術も美しい。

今年の12月に新国立劇場で、蒼井優がキーラ役の日本語版上演があるそうです。トム役はだいぶ若返るよう。
以前、若村麻由美緒形拳バージョンをテレビで観て、翻訳に違和感を感じたのを覚えていますが、今回は新訳だそうで楽しみです。


あまりに好きすぎて、脚本も買ってしまいました。

Skylight

Skylight