ミュージカル「マリー・アントワネット」
観劇日:2021年2月16日
劇場:東急シアターオーブ
遠藤周作原作と聞いて、観劇を決めた。前半は、正直なところ退屈に感じたが、後半はぐぐっと引き付けられた。
【以下、ネタバレを含む感想】
華やかなイメージがあったが、ギロチンで始まりギロチンで終わる、ヘビーな内容だった。
立場の違う二つの勢力を代表するマリーとマルグリットの対話がテーマ。それが一番鮮やかに表現されるのが、2人のデュエット『憎しみの鐘』。勝手に決めつけないで!と叫び合うのが印象的。その後、子守唄をきっかけに距離が縮まる。
ランバル公妃の『神は愛してくださる』、とても美しかった。最後あんなことになってしまうなんて(涙)。
処刑前に倒れるマリーに歩み寄り手を取るマルグリットのシーンは、十字架処刑前に倒れたキリストと重なると感じた。このあたりは遠藤周作の原作にもあるのかしら、と思った。
全体的に、王家の人達のお育ちの良さからくる人の良さに比べて、民衆はデマに扇動されて我を失っている、という演出で、金持ち目線と言えなくもなかった。
「首飾り事件」などは知らなかったので勉強になった。
処刑までのシーンはとても痛々しかったので、最後のカーテンコールで、また綺麗なマリーを見られたのは良かった。