仕事が嫌になったからブロードウェイでミュージカル観てくる

映像業界経験のある事務職員。観劇への情熱だけが残っています。

イマシバシノアヤウサ「アイランド」

観劇日:2019年8月11日

劇場:下北沢OFF OFFシアター

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歳のせいで頭が働かなくなっている事もあって、最近は言葉で考えるより、役者さん(やセット、照明、音楽を含む演出)の生命力やほとばしる感情、熱量を感じるために劇場に足を運んでいるのだけれど、そういう意味でとても満足できる作品だった。

アパルトヘイト下の南アフリカ強制収容所で3年弱同じ部屋に暮らしているジョンとウィンストン。言い合いをしながらも最低限の互いへの尊敬が残っているのが救われる(現実は必ずしもそうはいかないと思うが)。

冒頭、砂をひたすら一輪車に入れて運ぶシーン(互いに顔を見合わせる余裕すらない)、後半にウィンストンが「一日一日を数える」しか無いというシーン。過酷さでは比べ物にならないけれど、常に人生の意義を見出せるわけでなく、時に無味乾燥な日々を送っているかもしれない我々観客と重なるところもあるのではと思った。

島に連れて来られた時の事を回想するシーン、ジョンが解放された後を想像してウィンストンが語るシーン、ひとつひとつの場面が目に浮かぶようで、役者さんの力量を感じた。アンチゴーヌの上演シーンも引き込まれた。打楽器が効果的に使われていた。

作者のアソル・フガードもインタビューの中で語っているが、このような過酷な環境の中で反対者との対話を諦めず、理想を掲げ続けたネルソン・マンデラ氏は本当に稀有な人物だったのだと改めて思った。